派遣交換留学 スイス連邦工科大学 ローザンヌ校 2021/8/17~2022/7/14

派遣交換留学 スイス連邦工科大学 ローザンヌ校 2021/8/17~2022/7/14

留学時の学年:
修士1年
東工大での所属:
環境?社会理工学院 土木?環境工学系 土木工学コース
留学先国:
スイス連邦
留学先大学:
スイス連邦工科大学 ローザンヌ校(EPFL)
留学期間:
2021/8/17~2022/7/14
プログラム名:

留学先大学(機関)の概略

スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)は、スイス南部のフランス語圏、ローザンヌに位置し、スイス連邦工科大学チューリッヒ校(ETH)と姉妹校である。Rolex learning centerという図書館はなだらかな曲線が特徴の建築的に有名な建物である。自習用スペースが充実しており土日でも多くの学生が利用している。

留学前の準備

学部で1年間早期卒業していたこともあり、修士は留学を含めて3年間使うことにした。修士論文のテーマは留学後に決定する予定で、留学先での研究テーマを継続することも検討していた。就職活動については、帰国後で間に合うためあまり心配していなかったが、6,7月に夏のインターンの申し込みがあることは頭に置いていた。
留学情報は、研究室の先輩に話を聞いたり、留学先で同じ研究室に留学していた先輩を教授に紹介してもらいメールで質問をしたりした。研究室は日本の研究室の教授にEPFLの教授を紹介してもらい連絡をとった。準備としては、その研究室から論文をいくつか読むなどした。語学に関して、英語は会話表現をまとめた参考書を利用したり、スピーキングの授業を取ったりした。現地語のフランス語は、全く勉強したことが無かったため、出発前の半年は東工大の第二外国語の授業を履修し簡単な挨拶や単語を学んだ。住居に関して、コロナの影響で留学が決定したのが7月と遅く、6月までであった寮の予約に間に合わなかったため、自分で探す必要があった。しかし、アパートをネットで探すのは難しく、留学前に事前に契約せずに向こうに着いてからいくつかアパートを訪問した。訪問した後オーナーが複数の希望者から選ぶため、なかなか受けれてくれる物件を見つけることができず苦労した。最終的には始めの2か月はアパートのフラットシェアで、その後たまたま空きが出て予約できた大学の寮に入り残りの時間を過ごした。

留学中の勉学?研究

授業は秋学期に3つ、春学期に1つ履修した。授業はほぼ全て対面で行われた。また、半分講義、半分演習といった形が多く、演習では講義に関連した問題が与えられTAに質問することができる。そのため、授業中に理解を深めることができて良かった。また、課題は大きいものが学期に2回出され、4人ほどのグループでレポートを書き上げるタイプが多かった。このような課題では完全に分担して作業できるものとグループでのディスカッションを要するものがあり、後者の場合グループメンバーの頭の回転が速くてついていくのが大変なことがあった。
研究では、週に一回ドクターの人とミーティングを行い、行き詰った点の解消やその後の方針について相談した。週一という頻度はモチベーションに繋がりちょうど良かった。また、学期末にはプレゼンテーションとレポートがあり、プレゼンテーションでの教授のフィードバックをレポートに反映するスタイルだった。レポートを書く期間はプレゼンテーション後一ヶ月ほどあったためシミュレーションを新しく回す時間もありじっくり書くことができた。

留学中に行った勉学?研究以外の活動

留学中は積極的にヨーロッパ国内を旅行した。ヨーロッパ内の鉄道乗り放題のEurail passや、バスではflix bus、飛行機ではeasy jetを利用するなどお得に旅行する工夫をした。また、スキーのできる山がローザンヌから1-2時間あたりの場所に多くあり、1,2月は特にたくさんスキーをした。スイスのスキー場は雪質はもちろん景色も圧巻で本当に行く価値があった。スキーの装具は4回ほどで元が取れるためローザンヌでシーズンレンタルをし、また、鉄道会社SBBが提供するsnow25というリフト券と鉄道がセットになったパックも利用した。
また、秋学期が始まる前、交友関係を広げたいと思いPolyJapanという日本の文化を広める活動をしている大学の学生団体にコンタクトを取った。現地の学生で構成されているためやり取りはすべてフランス語で行われるのだが、フランス語のできない私の参加を受け入れてくれて、文書の英語から日本語への翻訳やEPFLでのイベントへの出店の手伝い、インタビューに参加した。また、PolyJapanの一部のメンバーがやっているバンドにピアノパートとして参加し、二回コンサートを行った。小さい頃からピアノを習っていたが、クラシックを弾いていたため、バンドの経験は新鮮で面白かった。

留学を終えて、自分自身の成長を実感したエピソード

留学を通して英語の会話力がとても向上したと感じる。留学当初は英語力をつけなければと思い、YouTubeやアプリを活用しようとしたが続かず、本当に英語力が上がるのか不安であった。しかし、今振り返ってみると、友達との会話や授業?研究、旅行などを通して、知らず知らずのうちに英語でのコミュニケーションがスムーズに取れるようになっていた。留学当初は英語を会話で使うことにためらいがあり緊張しており友達との会話も遠慮気味であったものの、今は積極的に様々なトピックについて会話できるようになり自分にも自信がついた。

留学費用

渡航費、行きは約8万円、帰りは約12万であった。住居は最も安い寮だったが月510フラン(約6万円)だった。保険料は東工大で申し込んだものが一年で12万円、現地で入ったものは月61フラン(約7,500円)であった。携帯は現地で契約し、月15フラン(約1,800円)であった。奨学金は給付型のトビタテをもらっており、準備金25万、留学中は月16万の支給があった。

留学先での住居

アパートを探す際は、大学のサイトで紹介されているサイトを利用したが、学生を狙った詐欺が多いので、実際に訪問してから契約することが大切である。寮の申し込みの際は、交換留学生用の枠を申し込み損なったため、空きがほとんど無く申し込むことが困難だった。寮のホームページに空きができ次第掲載され早い者勝ちで取ることができるのだが、かなり競争が激しく、最終的には5秒ごとにサイトを見に行き更新されていた場合アラームを鳴らしてくれるChromeの拡張機能を利用し、7回目のトライでやっと寮をとることができた。私の寮は大学近く徒歩5分ほどでとても便利だった。シャワー、トイレ、キッチンが共有で3人でシェアしていたが、ルームメイトが比較的きれい好きで、1か月に一回定期クリーニングチェック以外でも、まめに気づいた人が掃除をしたので快適であった。同じ寮の他の友達の共有部屋に行った際は、たいてい自分のところよりも汚く、ルームメイトの運がかなりあると感じた。しかし、ルームメイトはどこの寮も皆明るく社交的な印象を受けた。また、私は全員女子であったが、男女混合のところもあるようだった。食器や基本的な調味料は既にあったので自分で買う必要が無かったが、スタジオ(すべてプライベート)の場合は調理器具や食器を自分で買い足す必要があり面倒そうだと感じた。



留学先での語学状況

授業、研究ともに英語で行った。留学前のTOEFLは600、IELTSは6.5であったが、大きな問題はなかった。友達との会話では、ヨーロッパからの留学生の英語力が高く、最初の3,4か月は聞き取れなかったり彼らのように自分を表現できなかったりとストレスが大きかった。しかし次第に、完璧に聞き取れなくても上手く聞き直す、言葉がすぐ出てこなかった場合には正確には適切ではないと分かっていても近い単語を躊躇わず使うなどして、コミュニケーションを取ることに慣れてきた。街では買い物でフランス語を使う機会があったが、必要な単語は限られているため、慣れてしまえば全く不便に感じなかった。しかし、フランス語ができればもっと現地の友達の会話が聞き取れるため、彼らの会話についていけないストレスが減ると思った。

単位認定(互換)、在学期間

単位認定は行わない。東工大にはないような講義を中心に取ったので互換できないためである。在学期間は1年延長し、修士論文や就職活動に時間を割けるようにした。

就職活動

6,7月は夏のインターンの申し込みを行い、面接はオンラインで行った。まわりに同時にインターンに申し込んでいる友達がおらず不安であっためencourageという東工大の先輩にアドバイスしてもらえる団体に登録し、エントリーシートの添削や面接練習をしてもらった。Webテストの参考書などを手に入れることができない点が少し困ったが、あまり大きな問題ではなかった。

留学先で困ったこと

住居探しでは、場所?価格?清潔さを考慮するとなかなか良い物件を見つけることができず苦労した。寮にもともと申し込めていれば苦労しなかったのでそこが少し不安だった。

留学を希望する後輩へアドバイス

もし留学に行こうか迷っているなら挑戦すべきだと思います!良いことも時には苦労することもあると思いますが、必ず何か成長できるし、新しい人との出会い?新しい経験は自分に良い影響を与えてくれると私は考えています。

この体験談の留学?国際経験プログラム情報

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